日本では通常、株式会社は四半期ごとに決算発表を行います。第一四半期、第二四半期、第三四半期、そして最後に事業年度の終りには本決算として一年のまとめと次の期の見通しが発表されます。アメリカは1月~12月が事業年度という会社が多いのですが、日本は4月~翌年3月で区切る会社が大半を占めています。(最近は国際化を踏まえ新規上場する会社は12月決算にしている会社が増えていますが)
学校の卒業とそれに伴って会社に新入社員が入ってくる時期が4月であることや、税法の改正が4月から変わる場合が多いことなども関係しているようです。
決算発表は決算月の2か月後ぐらいに行われることが多いので、5月は3月決算の多くの会社の本決算発表が行われる大注目の月になります。そして10日からの週はその決算発表のピークの週になります。特に今年は2020年4月~2021年3月までのコロナの影響はどうだったのか、この先2021年度はどうなりそうかという会社の見通しが気になるところなので、例年以上に注目されることになりそうです。
自分が株を持っている会社や注目している会社の決算発表がいつ行わるかは、証券会社や東京証券取引所のホームページなどでカレンダーにして表示してくれています。そして発表された当日には、速報をまとめて教えてくれるサイトもあります。私は結果がよかったのか悪かったのかを一目でわかるように矢印で表示してくれる「kabutan」の決算速報のページを見るようにしています。
比較的短いサイクルで株を売買している投資家の間では「決算跨ぎはリスクが高い」という理由で決算前には買うことを控えたり、売ってしまうという人も少なからずいます。実際決算後には好決算だったにもかかわらず株価が下がったりすることも多くあり、不安定な動きになりがちです。株価は投資家の期待との関係で決まっているので、好調な売上を月次発表している会社や新製品が大ヒットしている会社などは、決算がいいのはわかっているので決算前にすでに期待で株価は上がっています。決算発表で、大幅な増配をするとか、その期待を越えるような大きなサプライズがないと、逆にがっかりして下がってしまうのですね。特に日本の会社は今後の見通しを慎重に出すので外国人投資家が失望売りするとも言われているようです。
私は基本長期投資なので、ほとんどの保有株は決算の前後で売ったり買ったりすることもなく持ち続けているのですが、業績好調な会社は決算発表時に増配のお知らせをしてくれることもあるので、そしてその場合はたいてい翌日株価が上るので、決算発表は楽しみにしています。もちろん、好決算なのに翌日下がる場合や、思いがけず決算がよくなくて今後の保有を考え直すことになる場合もありますが。
ちょっと忙しい明日からの決算発表チェックを楽しもうと思います。