(5974)中国工業という会社の株を持っていました。家庭用LPガス容器を作っている会社です。コロナショックで株価全体が下がっていた昨年4月に、コロナの影響が少ないのにつられて下がっている株を探していて見つけました。株価370円だったので100株37000円の投資で1500円の配当金。それに加えて株主優待で1000円のクオカードがもらえるのでお得だなと思いました。しかも3年以上持ち続けると、なんと2000円のクオカードにグレードアップするのです。配当金と合わせて3500円とすると年9%以上の利回り!あら、なんてお得♪
その中国工業、4月以降株価も上がり続けて買値より高くなっていたのですが昨年12月7日の月曜日にいきなりストップ高になりました。さらに8日もストップ高。9日にようやく落ち着いて9日の終値は915円に落ち着きました。3年持ち続けるつもりだったのに、あまりに上がったので売ってしまいました(笑)でも、その後も実はさらに上がったのですが、上がるだけ上がったあとは落ちてきて、今日の終値は899円なので、まあ一旦売ってよかったのかもしれません。
さて、それでこんなに上がった原因は何かというと、政府が「水素を2030年に主要燃料にする。目標1000万トン」という目標を発表したことと関係があるようです。二酸化炭素の排出量を減らすために、燃料に水素を利用することが重要な政策になっているのです。中国工業は実はLPガスの容器だけを作っているわけではなく、水素ステーション用複合容器蓄圧機という水素の保管に関わる研究開発を行っている会社でもあったのです。もちろん水素関連の事業に関わっている会社は他にもたくさんあって、それぞれに株価は上がったと思いますが、中国工業は時価総額(株価×発行株式数)が小さめの会社だったので、値上がりも急激になったのでしょう。
株には「国策に売りなし」という格言があります。「国の政策で追い風を受ける会社の株は買っておいたほうがよい」ということです。そういう意味ではまさに中国工業は国策株。
今回の私の場合は水素に注目してこの銘柄を選んだわけではないので、ただラッキーだっただけですが、「脱炭素社会を実現するために今後使われるものは?」「少子高齢化社会にできる新しいサービスは?」など政策や社会の大きな変化に着目して、これから伸びる事業を考えることも銘柄選びの際には重要ですね。