投資コラム

稲さんのよもやま話【85】 12月の株式市場は歳末大売り出し?

11月から12月の年末にかけてはアメリカがブラックフライデーからクリスマスの流れで消費が活発になる時期ということもあり、比較的株価が上りやすい時期と言われています。

しかし今年の年末は様子がちょっと違います。先週の後半から日本の株式市場もアメリカの株式市場も大きく下がり始めたのです。

 

アメリカ株の値動きは時差の関係で、普通の生活をしている日本人は、朝起きてみて初めて知ることになるのですが、それがものすごく暴落していた時にはネット用語で「おはぎゃ~!」などと言われています。土曜日の朝には金曜日のニューヨーク市場の終値がわかりますが、-905ドル!300ドル以上下げるような下げ方だと大きく下げた印象がありますから900ドル以上下げるというのはかなりの下がり方です。まさに「おはぎゃ~」な朝でした。その前日の日本の日経平均も747円安と大きく下げましたから、これはしばらく比較的平穏だった株式市場が下に動き出し、今年の12月は大きな下落市場になるかもしれません。

 

直接の原因は南アフリカなどでみつかったコロナウィルスの新たな変異株「オミクロン株」への懸念とも言われていますが、本当のところはわかりません。

 

さてなかなか暗いニュースではありますが、資金に余力がある人にとっては、そう悪いことばかりでもありません。多くの会社は9月に中間決算を行うのですが、その分の中間配当が入ってくるのは12月です。それに12月はサラリーマンにとってはボーナスシーズンでもあります。そんなお金が株の購入に充てられるなら、悪い市況に引っ張られて割安になっている株を買うチャンスとも言えます。

 

12月に権利が取れる株主優待を提供してくれている会社もたくさんあります。私も配当金と少しながら追加で投入できる資金で12月にいくつかの株主優待銘柄を取得するつもりです。いや、すでにいくつか買ってしまって、「しまった!もうちょっと待てばよかった」と後悔しているところです(笑)

初めて株を買う人にもチャンスかもしれません。買ったあともまだまだ下がるかもしれないので「それは想定の範囲内、もっと下がればさらに買い増す」ぐらいの心づもりでチャレンジしてみるのがいいかもしれませんね。