投資コラム

稲さんのよもやま話【80】 業界団体のサイトは学びの宝庫だった

もう今から20年以上前の話になると思いますが、株式投資の基礎をもう少しきちんと勉強したいなと思っているときに証券業協会という業界団体が提供している株式投資の通信教育があることを知りました。営利目的でやっている通信教育ではなかったからだと思いますが、とても安価だったので、さっそく申し込んで勉強しました。どれぐらい身に付いたかはわかりませんが、株式投資のごく基本的な仕組みや、PER、PBRなどの専門用語の意味はこの講座で覚えることができました。

今でもこの通信教育はやっているのだろうか、とふと気になって証券業協会のホームページを検索してみたところ、その頃と同じような通信教育はなくなっていたのですが、代わりに安価どころか無料で株式投資について学べるオンライン講座があったり、そのテキストにもなっている冊子がPDFファイルでダウンロードできたり、さらに電子書籍アプリで読めるようになっていたり、さらにさらに個人の希望者にはオンラインで申し込めば紙版を無料で送ってくれたり、すごくよい形で進化していました。

高校生が投資を学校で学ぶことになるようですが、そのままその授業に使えそうな素晴らしいクオリティです。堅苦しいものだけではなく「とうしくん」という牛のかわいいキャラクターまでいて、今どきのお金の話題を「とうしくん」がマンガで解説してくれるようなコーナーもありました。

とても充実しているので、これから株式投資を勉強しようと思っている人にはお勧めです。私が通信教育で勉強した頃も団体としては営利目で気はなかったと思いますが、まだインターネット技術が今のようには発達していなかったのでCDの教材を送ったり紙の分厚いテキストを作って送ったりするために、多少のコストがかかったのでしょうね。こんな内容が無料で学べるのですから、本当に今はいい時代になったなぁと隔世の感があります。

 

投資の時間(日本証券業協会)