投資コラム

稲さんのよもやま話【66】 会社四季報を見てみよう

先週、「会社四季報」2021年4集秋号が発売になりました。書店でビジネス誌などが売られているコーナーに行ってみれば分厚い紙版の「会社四季報」が売り場に並んでいると思います。

 

「会社四季報」は四季報の名の通り年に4回、日本の上場企業の業績や財務内容、株価の推移などをまとめた季刊雑誌です。創刊は1936年と大変歴史があり、多くの投資家にとってバイブルのよう雑誌と言えるかもしれません。新しい号が出るとそこに掲載された情報がその企業の株価の動きに影響を及ぼすこともあります。そしてこのような雑誌は諸外国にはあまりなく日本独特なものでもあるようです。

 

今はネット証券に口座があるとパソコンやスマホの画面でこの四季報のデータを無料で見ることができるのですが、何千社もある会社のデータをざっと網羅的に眺めたいという投資家も少なからずいて、そのためには紙版のほうが見やすいということで紙版にも根強い人気があります。

 

私は今は紙版を買っていませんが、どんなことがどんなふうに載っているのか、一度は紙版を見てみることもお勧めです。四季報ONLINEという東洋経済新報社(「会社四季報」を発行している会社)のホームページで元編集長が書かれている記事を見ると「秋号」は特に買う値打ちがあるとのこと。秋号は多くの企業の第一四半期(4~6月)の決算発表後に発行されるのですが、この期に上方修正を発表した企業は第二四半期も上方修正することが多いので、要チェックなのだそうですよ。

 

多くの企業の業績や財務内容を比較してみるということは、株式投資だけではなく、これから企業に就職しようと思っている人にも役に立ちます。いろんな視点で「会社四季報」をめくって楽しんでみてはいかがでしょうか。