投資コラム

稲さんのよもやま話【64】 72の法則って何?

みなさんは「72の法則」という言葉を聞いたことがありますか?長期投資をしてお金を増やそうと思っている人は知っておいた方がいい便利な法則です。自分のお金がどれぐらいで倍になるかをざっくり計算するときに便利なのです。公式なんて学校の勉強以外でまで覚えたくないかもしれませんが、多分多くの人にとっては学校の授業で覚える公式より役に立つのではないかと思うので(笑)ぜひ覚えてください。

お金を複利で(利子を使わずに再び元本に足して)殖やしていく場合
72÷金利≒お金が2倍になる期間 という公式です。

例えば金利7.2%の利回りだと100万円のお金に1年で72,000円の利子がつきますが、その利子を使わずに複利で運用する場合、次の年には1,072,000円に7.2%の77,184円の利子がついて1,149,184円になります。それを何年繰り返すと元本が倍になるでしょうか?上の公式の金利のところに7.2を入れると=の右側は10になりますね。つまり10年で倍になるということ。実際に電卓で100に1.072をかけ続けて計算してみると10回(10年)後には2,004,231円になります。

公式を覚えると思うと大変なようですが「7%ぐらいの配当利回りの株を配当金も再投資していたら大体10年ぐらいで倍になるんだな」「3.6%なら20年かかるんだな、5%なら10年以上かかるけど20年はかかないんだな」とざっくりどんぶり勘定で目安をつけることはできます。

私のように歳を取ってから投資を始めた人は20年も気長に待っていられないのですが、例えば20歳からスタートを切れるなら100万円を7.2%で運用する場合、30歳で200万円、40歳で400万円、50歳で800万円、60歳で1600万円になるということです。それだけでも資産運用のことを何も考えていない同年代の人より豊かな老後が送れそうですが、もし15%の利回りで運用できるなら25歳で200万円、30歳で400万円、35歳で800万円、40歳で1600万円と増えていき、55歳ではなんと1億3000万円以上になります。複利で長期間運用することのすごさがわかりますね。

何十年もかけて資産を増やす計画は、先が長すぎてなかなか実感がわかないと思いますが、こんな試算をしてみて、毎年その年の目標が達成できているかをチェックすると、資産形成も楽しくなるかもしれません。