投資コラム

稲さんのよもやま話【62】 株とREITは何が違うの?

私は株とは別に(3292)イオンリート投資法人、(8984)大和ハウスリート投資法人など、REITと呼ばれる金融商品も保有しています。証券コードも振られていて、ネット証券会社で株と同じように売買できるのですが、仕組みは少し違います。株式投資は企業が事業を行うために必要な資金を株券を発行することによって集めるのですが、REITはReal Estate Investment Trustの頭文字、日本語でいうと不動産投資信託ということで、投資家から集めたお金で不動産を購入し、そこから得られる賃貸料や売却した時の売却益を「分配金」という形で投資家に還元するものです。

株も投資信託ではなく個別株投資をしようと思うと自分でいろいろ調べてタイミングを見計らって買ったり売ったりすることになりますが、不動産はそれ以上に大変です。たとえば自分でアパートを買ったり、新たに建てて貸し出して賃貸収入を得るとなると、大金や膨大な知識、時間も必要です。そのことを思えば一口数十万円程度の出資で不動産収入が入ってくるのは悪い話ではないでしょう。一口に不動産投資と言っても住宅への出資がメインのものや、商業施設に力を入れているもの、ホテル、物流施設など不動産の種類もいろいろです。コロナの影響が大きいものや、逆にそれが追い風になってるものがあるのは株も同じですね。

ただ不動産収入と言っても入ってくる仕組みは株の配当金の支払い方法に倣っているようで、分配金のお知らせは株の配当金とそっくりな様式の書類が届きます。出資した方としては株とますます区別がつかなくなるのですが、利回りは良いものが多く、配当金を生活費の足しにしようと思っている場合にはなかなか魅力的です。個々のREITによって分配金が入ってくる月が違うので、うまく組み合わせると毎月家賃収入が入ってくる大家さん気分が味わえるかもしれませんね。