投資コラム

稲さんのよもやま話【60】 自分の住む家は買うべき?借りるべき?

皆さんが自分のお金で住む家を買ったり借りたりするのはまだまだ先のことですが、世の中には賃貸で住んでいる人も住宅を購入して住んでいる人もいます。私たちの年代だと自分の家を購入している人の方が賃貸に住む人より裕福というイメージがありますが、今はむしろ金融リテラシーがある人は賃貸派が増えているような気もします。

私も若い頃から今のお金の知識があれば、夫を説得してマンションを買わずに賃貸生活を続けていたかもしれません。みんながやっているからそれが当然というように思いこまされて、若いうちに何千万も住宅ローンを組む(何千万円もの借金を背負う)のは今思えばちょっと異常な気もします。

もちろん何十年もの間には何が起こるかわかりませんから、借金をしてでも買った方がよかったという場合もないわけではありません。実は我が家も20年前に買った時の価格より今の中古の査定価格のほうが高くなっています。ただし全国まんべんなくそうなっているわけではありません。

値上がりしているのは都心の中古マンションです。郊外のマンションや都心でも一戸建てはそんなに値上がりしていません。それどころか郊外の一戸建てにいたっては大きく値下がりしています。

たまたま我が家は東京23区内で地下鉄の駅から徒歩10分という好立地のマンションだったということもあり人気があるようです。それでも20年前に将来こうなると思って買ったわけではありません。たまたまラッキーだったということですし、今すぐ売らなければ、そのうちまた急落するかもしれません。

この先まだ上がるのか、それとも落ちてくるのかはわかりませんが、将来的には売って賃貸生活をすることも考えています。今心配しているのは首都圏直下型の大地震です。所有しているマンションが大きな損傷を受けて修繕費として各戸が2000万円ずつ出す必要があるというような状況になったら、仕事をリタイヤして年金と貯蓄で生活する高齢世帯には負担が大きいです。不動産の購入は考えてみたら株よりよほどリスクの大きい投資かもしれません。そんな地震が生きているうちに来るかどうかもわからないし、その地震を免れて生きているかどうかもわからないんですけどね(笑)