「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」
ビル・パーキンス (著), 児島 修 (翻訳)
という本を読みました。若い人が読んだ方がいい本ですが、私が読んでもこれから先の残された人生のお金と時間のバランスについて考える、いいきっかけになりました。
株式投資をすると「億り人」などと言われるように資産を1億円にすることがなんとなく目標なることが多いように思います。そしてそれを達成したらゴールかというとそうでもありません。株であれば安定して1億円であり続けてくれる保証もないですし、若ければ1億円がこの先一生暮らすのに十分な金額とも言い切れないでしょう。それに人間は1億円になったら5億円、5億円になったら10億円と、もっともっとと増やすことを考えてしまうものです。
でも、この本が警告してくれているのは、資産を増やすことばかりに一生懸命になって、たくさんの資産を残したまま死んでも意味がないということ。特に若い人は、若いうちにしかできない体験や若いうちにした方がいい体験を先送りにしてまでお金を増やすことに一生懸命になるのはもったいないということです。
私は20代30代の頃に、異文化体験がしたくてアメリカやオーストラリアでホームステイをしたりヨーロッパに住む友人を頼って自由旅行をしたり、かなり海外へ渡航しました。もちろんこの本は当時ありませんでしたし、将来のお金ことをまだ何も考えていなくて、その時手元にあるお金を使ってしまっていただけです。
この本を読むまでは、若い時あんなに旅行でお金を使わずに貯蓄と投資に回していたら今頃「億り人」だったかしら?と後悔したこともあったのですが、この本を読んで、あれはあれでよかったんだと納得しました。
今はコロナで海外に行けなくて若い人たちは気の毒ですが、世の中が落ち着いたらぜひ海外へ行くことも含めて、たくさんの体験をしてほしいと思います。
それがどれほど大切なことか、そして人生全体のいろいろな体験とお金のバランスをどう考えていけばよいのか、タイムバケットというツールを用いた具体的な方法が詳しく書かれていますので、興味があればこの本を読んでみてくださいね。