投資コラム

稲さんのよもやま話【14】飲食系の株主優待は魅力的、だけど要注意!?

株式投資の楽しみの1つに「株主優待」があります。
マネー雑誌でも年に何度か必ず特集が組まれて、個人投資家には人気です。
私も株主優待がもらえる銘柄をいくつも保有しています。
飲食チェーン店の優待はお店で使える金券をくれることが多いのですが、割が良いので特に人気が高いです。

中には人気がぐんぐんあがる店もあり、優待券でお得な上、株価も買ったときの何倍にもなる場合があります。
私が今までに買った飲食系の会社の中では(3073)DDホールディングスという会社が一番上がりました。

2017年に1300円ほどの株価(13万円ぐらいの投資)で毎年6000円分の食事券がもらえたので100株購入したのですが、一時は4500円まで上昇しました。
しかし、優待の食事券欲しさに持ち続けていたら2000円まで下がってしまい儲け損なってしまいました。
その後、株式分割が実施され100株持っている株が200株になったので(その代わり株価も半分になります)優待券をもらうための100株を残して100株は売りました。

株式分割を考慮すると、1300円で100株買った株が2分割して200株になったので、650円で200株買ったことになります。
分割すると株価が下がるので買いやすくなり、買う人が増えて株価が上がることが多く、DDホールディングスは1780円で売れました。
650円を買値とすると、2倍以上では売れたことになります。
このようにして元が取れてしまった残りの株は「恩株」というのですが、残った恩株100株はずっと持っておこうと思っていました。

しかしコロナで状況が一変。
飲食チェーン店は売り上げは相当厳しくなりそうだし、最悪の場合倒産もありうる。
そう思って残りの100株も結局2月28日に1215円で売りました。

3月以降、株価はどんどん下がり、なんと561円まで下がりました。
その後は上がったり下がったりを繰り返して今の株価(11月27日現在)は638円です。

実は、その上げ下げの間に613円で買って775円で売り、今は707円で買った100株を保有しています。
今は少し含み損がある状態ですが、トータルではかなりの利益をいただいたので、今度こそこのまま持ち続けようと思っています。
気に入って繰り返し利用しているお店があるので、どうか倒産だけはしないで頑張ってほしいところです。

私のこの話だけでも、かなりの上げ下げをしていると思いますが、飲食チェーンの中にはもっとすごい動きをしている会社もいくつかあります。
たとえば「いきなりステーキ」で人気が出た(3053)ペッパーフードサービスは2016年から2017年の1年間で株価が10倍以上に上がりました。
高い時は株価が8000円以上でした。
そしてその株価が今はなんと279円です。

こんな話を書くとちょっと怖くなってしまったかもしれませんね。
今はコロナのせいで状況が通常とは違うと思いますが、長い目で見ると安く買える時期と言えるかもしれません。
自分が気にいっていてよく利用するお店なら様子もよくわかると思います。

会社四季報などで経営状態を調べ、株式チャートの読み方を勉強して買うタイミングを考えることも大事です。
でもそれだけでなく、実際にお店に行き、お店の混み具合や新しいメニュー、サービスの状況などを株主目線でチェックしながら検討してみるのもいいかもしれませんね。